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ASEAN出張報告の2 インドネシア、ベトナム

シンガポールに続き、インドネシア、ベトナムの報告です。

インドネシアでは到着日に観光、環境などのセミナーを開催。当初80人の出席予定が130人を超える参加者で、同時通訳のヘッドセットが足りなくなるほど。またベトナム・ホーチミン市でも同様に多くの方たちの参加を得て、関経連、大商、近畿経産局、関空など官民一体となったトッププロモーションへの関心が高さが表れていました。また、私が担当したプレゼンで印象に残ったのは、環境面で50年前の大阪市の写真をスライドで紹介した部分でした。

市電を囲むように渋滞があふれている様や、生活排水などを川に捨てていた「水都」とは程遠い写真に、多くの方が身を乗り出されるのを感じました。実はこの部分は事前にインドネシアメディア各社から大阪で取材を受けた際に、記者の皆さんに紹介した写真で一番インパクトが強かった部分です。この反応を見て今回のプレゼンでは具体的に「半世紀」の違いを見てもらうことにしました。

空港から中心部に向かう道路はバイクで溢れ、凄まじい交通渋滞に加え、河川の周囲の「バラック」に暮らす人々。一方で、中心部には最先端のビルが立ち並ぶ光景。人口世界第4位の国インドネシアですが、都市インフラ自体が追いつかない現状です。50年前とは比べ物にならないほどきれいになりつつある大阪市の今の姿を、自らの近未来に重ねて欲しいという思いがしました。

インドネシアでは中小企業大臣との会談や、スリンASEAN事務総長、西村ERIA事務総長と会談し、開催中のジャカルタフェアを視察。このジャカルタフェアは、あらゆるものを展示・販売するという総合物産展で68年から始まったもの。32日間の会期中に300万人を超える入場者があり、消費材を安く入手出来、また新製品を手に取って見ることができるジャカルタ市民の「お祭り」になりつつあるようです。

また、大阪市では企業チームとの官民共同提案でインドネシア・東ジャワ州マラン市での統合型廃棄物発電事業調査にも経産省から採用されており、環境課題解決のための実践や、海外物産展などの交易事業、展示会・見本市などの開催に向けて協力できる余地は十分にありそうです。インドネシア滞在中はハディ在大阪インドネシア共和国総領事が同行して下さいました。ありがとうございました。

今回訪問した3カ国の特徴はいずれも88年から大阪市が始めたビジネスパートナー都市提携先です。大阪の中小企業の国際化や活性化を図るために設立、ネットワーク活動が盛んになってきています。

そして今回の出張のもう一つ大きなイベントとして、ベトナム・ホーチミン市との覚え書き調印に臨みました。環境保全・水道・都市洪水対策・下水道・廃棄物処理などに関する協力を促進していくことについての覚書です。ホーチミン市人民委員会との調印の模様は大阪市のHPに詳細がアップされています。 http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/seisakukikakushitsu/0000133023.html

ホーチミン市では市内中心部ですら、満足な水圧が得られない日常的な「水」問題を抱えており、多くの民家が屋上に貯水用のタンクを設置している状態です。「水質」以前に安定配水の大きな問題をこの目で見ることができました。蛇口をひねるといつでもきれいな「飲料水」が出てくる大阪とは大違いです。

非常に親日的な国民性を感じられるベトナムとの間で、生活インフラに関して歴史的に苦労を重ねてきた土地だからこそわかる面や、開発してきたシステム、そしてそれを支えてきた企業群の技術と共に課題解決に協力でき、それが関西企業の経営にも大きく寄与することになれば、公共としての役割を果たせるのではと感じます。

今回のそれぞれの国でのセミナーについては、この4月に関経連、大商と連携して立ち上げた「大阪市 水・環境ソリューション機構」の存在が大きいと感じます。関西系企業がもつ技術力の高さと大阪市が持つ環境・都市経営ノウハウを共同で展開してこそ、地域経済の活性化、中小企業の海外展開への協力につながり、それと同時に震災後の日本で、観光などの落ち込みからの脱出、関西から復興へつなげる動きを積極的に進める上でも大きな成果があったと感じます。

もう一点。大阪市の水道水「ほんまや」はそういう意味でも希望の象徴になりうると感じました。

プレゼンでも、近畿の水がめ「琵琶湖」から最下流の大阪市まで流れてくる間に、多くの上流住民や企業が使った水を再利用して「モンドセレクション」の金賞を取ったという紹介は多くの興味を惹き付けました。ベトナムホーチミン市は機上から見ても起伏の少ない、水害の多いまちです。

下水道整備という部分でも、大阪市が大都市のインフラ整備に企業の技術を生かしながら、多くの知恵と力を結集して住みやすいまちを作ろうとしてきた歴史がものをいうはずです。胸を張って「環境先進都市」ということが言えると実感したASEAN3カ国の歴訪でした。

資料:今回の出張日程(市HP)http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/seisakukikakushitsu/0000126254.html

大阪市 水・環境ソリューション機構 HP http://www.owesa.jp/